現在では全国各地に多数ある美容クリニックですがクリニックの規模はさまざまです。
個人美容クリニックのメリット、デメリットが知りたい
自分には大手があっているのか、個人があっているのか知りたい
そんなお悩みにお答えします。
この記事を書いている私は、実際に個人の美容クリニックでの勤務を経験し、
転職のサポーターとして様々な情報に触れてきました。
こんな経歴の私が、実際に体験したことを織り交ぜながらお話します。
大手美容クリニックのメリット・デメリットについてはこちらで解説しています。
合わせてお読みください。
個人美容クリニックとは
まず、お話のなかでの「個人美容クリニック」とは、系列、分院の店舗数が5店舗以内で、経営本部と現場が分かれていないクリニックとします。
あまり派手な広告を打っていることが少なく、
クリニックのオーナーが院長であることが多いのが個人経営の美容クリニックです。
個人美容クリニックのメリット
まずは個人美容クリニックで働くメリットについてお話していきます。
アットホーム
個人の美容クリニックは大手と比べると店舗の規模感が小さいため、スタッフの数もあまり多くありません。
そのため、スタッフ同士の関わりが多くなり、人間関係の構築が早い傾向があります。
スタッフ同士の距離感が近いので、恋愛相談からレジャーのことなど、休憩時間は話題がつきません。
また、スタッフ同士だけではなく院長やクリニックに勤務する医師との距離も近いので、大手ではなかなか直接聞けない内容の話や美容医療に対する思いなどを知ることもできます。

私はよくカウンセラーさんとランチにでかけてました
裁量権があり、自由度が高い
大手の美容クリニックと比較すると、個人の美容クリニックは裁量権が大きく自由度が高いです。
大手のメリットとしても挙げられる「マニュアル完備」ですが、言い換えると「マニュアルから逸脱することは原則禁止」となります。
私が大手にいた頃は
「お客様には、こっちの施術の方がいいだろうな」
「こっちの施術と組み合わせたほうが満足度が高いだろうな」
「この肌状態なら2段階パワーアップした方が効果あるだろうな」
そう思っても、マニュアルや規則によってお客様に提案することができないという場面が多々ありました。
その反面、個人の美容クリニックでは裁量権が大きいため、お客様に最適な施術内容、組み合わせ、パワーで対応することができます(医師の診断のもと)。
より良い美容医療をお客様に提供したい、という気持ちの強い方にはとても大きなメリットです。
規則がゆるい
もちろん、そうでない所もありますが、比較的に規則がゆるいのが個人美容クリニックです。
髪色やネイル、まつエク、アクセスサリーに関しても、大手では事細かく指定があり、それらを少しでも違反すればお叱りを受けることも多々あります。
ですが、個人のクリニックでは、「不潔にならなければOK」「お客様が不快にならない状態」と許容範囲は広めです。
また、副業やダブルワークについても、大手では原則禁止のところが殆どですが、個人では申請すれば許可がおりるところもあります。

私は現在、個人経営の美容クリニックで勤務していますが、合わせて転職サポートのお仕事ができているのも個人の美容クリニックの恩恵です
院長やクリニックの看板施術に特化することができる
大手の美容クリックでは、クリニック自体が大きい分、施術の種類がとても多いです。
そこが大手のメリットでもありますが、逆に1つの施術を深堀するのが難しかったりします。
ですが、個人の美容クリニックでは院長の推し施術やクリニックの看板メニューがあることが多く、その施術を深堀し、より良い医療の提供を追求することができます。
また、色々な施術を同時にたくさん勉強して覚えることが苦手な人は、一定の施術を追求していくような個人の美容クリニックの方がむいているかもしれません。

鼻のオペ1つをとっても、たくさん術式があったりするので個人が楽、という意味ではありません
クリニックの経営面も学べる
基本的に大手の美容クリニックでは分業されており、看護師は看護師の仕事のみを行うことが多いです。
ですが、個人の美容クリニックでは物品や在庫の発注から管理、売り上げの管理までも任されることが多く、看護師としての仕事の領域を抜けた業務をすることがあります。
クリニックの師長クラスになると、人事としての役割を担ったり、どんどん仕事の幅は広がります。
看護師をしながら経営が学べるということは、さらなるキャリアアップとして美容クリニックの新規立ち上げや、自身でなにか事業をはじめようとする際に大きな力になります。
看護師という枠にとらわれずに働くことに憧れを持つ人や、キャリアを考える人にはおすすめです。

個人美容クリニックのデメリット
では、続いて個人美容クリニックで働くことのデメリットについてお話します。
OJTの傾向が強い
これはメリットとしてもとらえることも可能ですが、美容クリニックに入職する多くの看護師は未経験の方がほとんどです。
今まで転職サポートをしてきた方々も、「最初は研修制度がきっちりあるところがいい」という要望が多いためデメリットとしてあげました。
個人の美容クリニックはスタッフの数も多くないため、指導者の目が行き届きやすい環境になっています。
そのため、マニュアルや研修制度が大手に比較すると整っていないくても、着実に業務を覚えることができます。
ですが、そのためにOJTの傾向が強く、「研修をして1から全部教えてもらわないと不安・・・」という方にはむかないかもしれません。
休みにくい
これは前項でも少し触れましたが、個人の美容クリニックは規模が大きくはないためスタッフの数も少数先鋭です。
そのため、1人でもスタッフが欠けてしまうと仕事がまわらなくなってしまう可能性がでてきます。
もちろん、大手が休みやすいというわけではありませんが、最悪1人欠けても他院からヘルプをもらったりすることができるので、まったく仕事がまわらなくなってしまうという事態は避けることができます。

体調不良などやむを得ない場合は、大手でも個人でもお休みはしっかりもらえます
大手と比較すると施術の種類が少ない
これは規模の問題にもなりますが、個人の美容クリニックでは大手ほど多くの施術を学ぶことが難しいことが多いです。
美容医療に使われるレーザーをはじめとする医療機器は、1台何千万もするものがほとんどです。
そのため、クリニックの経営やスペースのことを考えると導入する機器の数も制限されてきます。
多くの機器に触れ、たくさん学びたいと思う方にはむかない可能性があります。
看護師業務以外の仕事が多い
メリットの項目でも触れたとおり、個人の美容クリニックでは経営面なども学べますが、カウンセラーや受付の役割を担うことも多いです。
また、看護助手さんもいないことが多いので、掃除や洗濯などの看護師の業務から離れた仕事をすることも多々あります。
看護師の仕事だけだと飽きてしまう人にとってはメリットですが、看護師業務に集中したい人にはデメリットとなります。

大手よりさらにマルチタスクになります
コミュニティが狭くなりがち
個人の美容クリニックのメリットとして、職場の雰囲気がアットホームであることがあげられますが、その反面、コミュニティが狭くなりがちになります。
大手のクリニックでは他院へ異動したり、異動してきたりと人の出入りが多いです。
看護師以外の職種の人も毎年何人も入職するため、関わる人の数がとても多いです。
ですが、個人の美容クリニックでは異動が殆どなく、人の出入りがあまり多くないのでコミュニティが狭くなりやすいです。
1つのところでしっかりとした人間関係を持ちたい方にはおすすめですが、多くの人と関わりたい方や、定期的に新しい風がほしいような人にはむかないかもしれません。

アットホームだからこそのデメリットですね
個人美容クリニックにむいている人
ここまで色々と解説してきましたが、これらのことから個人の美容クリニックにむいているひとは
・ひとつのところでしっかりと根を張って頑張りたい人
・裁量権をもって仕事をしたい
・クリニックの経営も学びたい
かな、と思います。
まとめ
最近では、SNSで急激に知名度をアップする個人の美容クリニックも増えてきました。
新しいことをいち早く取り入れたり、話題性があるのも個人の美容クリニックだったりします。
個人の美容クリニックはスタッフの意見が上に届きやすいのも特徴で、実は自分のやりたいことが大手では叶わない、なんてこともあります。
自分の性格や働き方の理想と照らし合わせて、より良いクリニックを選びましょう。
TwitterのDMでも引き続き相談していただけるので、ご連絡お待ちしています。
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